PingCAPクリニック診断データ
このドキュメントでは、 TiUPを使用して展開された TiDB および DM クラスタからPingCAPクリニック診断サービス (PingCAPクリニック ) によって収集できる診断データの種類について説明します。また、各データの種類に対応するデータ収集パラメータも示します。1 Diagクライアント(Diag)を使用してデータを収集するコマンドを実行する際に、収集するデータの種類に応じて必要なパラメータをコマンドに追加できます。
PingCAPクリニックによって収集された診断データは、クラスターの問題のトラブルシューティングにのみ使用されます。
クラウドに展開される診断サービスである Clinic Server は、データのstorage場所に応じて 2 つの独立したサービスを提供します。
- 海外ユーザー向けクリニックサーバー :収集したデータを海外ユーザー向けのClinic Serverにアップロードすると、データはPingCAPがAWS米国リージョンに展開するAmazon S3サービスに保存されます。PingCAPは厳格なデータアクセスポリシーを採用しており、承認されたテクニカルサポート担当者のみがデータにアクセスできます。
- 中国本土のユーザー向けクリニックサーバー :収集したデータを中国本土のユーザー向けクリニックサーバーにアップロードすると、データはPingCAPが中国(北京)リージョンに展開するAmazon S3サービスに保存されます。PingCAPは厳格なデータアクセスポリシーを採用しており、承認されたテクニカルサポート担当者のみがデータにアクセスできます。
TiDB クラスター
このセクションでは、 TiUPを使用して展開された TiDB クラスターから診断によって収集できる診断データの種類を示します。
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| クラスターIDを含むクラスターの基本情報 | cluster.json | デフォルトでは、データは実行ごとに収集されます。 |
| クラスターの詳細情報 | meta.yaml | デフォルトでは、データは実行ごとに収集されます。 |
TiDB診断データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| ログ | tidb.log | --include=log |
| エラーログ | tidb_stderr.log | --include=log |
| スローログ | tidb_slow_query.log | --include=log |
| 監査ログ | tidb-audit.log.json | --include=log |
| コンフィグレーションファイル | tidb.toml | --include=config |
| リアルタイム構成 | config.json | --include=config |
TiKV診断データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| ログ | tikv.log | --include=log |
| エラーログ | tikv_stderr.log | --include=log |
| コンフィグレーションファイル | tikv.toml | --include=config |
| リアルタイム構成 | config.json | --include=config |
PD診断データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| ログ | pd.log | --include=log |
| エラーログ | pd_stderr.log | --include=log |
| コンフィグレーションファイル | pd.toml | --include=config |
| リアルタイム構成 | config.json | --include=config |
コマンドtiup ctl:v<CLUSTER_VERSION> pd -u http://${pd IP}:${PORT} storeの出力 | store.json | --include=config |
コマンドtiup ctl:v<CLUSTER_VERSION> pd -u http://${pd IP}:${PORT} config placement-rules showの出力 | placement-rule.json | --include=config |
TiFlash診断データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| ログ | tiflash.log | --include=log |
| エラーログ | tiflash_stderr.log | --include=log |
| コンフィグレーションファイル | tiflash-learner.toml tiflash-preprocessed.toml tiflash.toml | --include=config |
| リアルタイム構成 | config.json | --include=config |
TiCDC診断データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| ログ | ticdc.log | --include=log |
| エラーログ | ticdc_stderr.log | --include=log |
| コンフィグレーションファイル | ticdc.toml | --include=config |
| デバッグデータ | info.txt status.txt changefeeds.txt captures.txt processors.txt | --include=debug (Diag はデフォルトではこのデータ タイプを収集しません) |
プロメテウス監視データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| すべての指標データ | {metric_name}.json | --include=monitor |
| すべてのアラートデータ | alerts.json | --include=monitor |
TiDB システム変数
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| TiDB システム変数 | mysql.tidb.csv | --include=db_vars (Diag はデフォルトではこのデータ タイプを収集しません。このデータ タイプを収集する必要がある場合は、データベース資格情報が必要です) |
| global_variables.csv | --include=db_vars (Diag はデフォルトではこのデータ タイプを収集しません) |
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| カーネルログ | dmesg.log | --include=system |
| システムとハードウェアの基本情報 | insight.json | --include=system |
/etc/security/limits.confの内容 | limits.conf | --include=system |
| カーネルパラメータのリスト | sysctl.conf | --include=system |
ソケットシステム情報( ssコマンドの出力) | ss.txt | --include=system |
DMクラスター
このセクションでは、 TiUPを使用して展開された DM クラスターから Diag によって収集できる診断データの種類を示します。
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| クラスターIDを含むクラスターの基本情報 | cluster.json | デフォルトでは、データは実行ごとに収集されます。 |
| クラスターの詳細情報 | meta.yaml | デフォルトでは、データは実行ごとに収集されます。 |
dm-master診断データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| ログ | dm-master.log | --include=log |
| エラーログ | dm-master_stderr.log | --include=log |
| コンフィグレーションファイル | dm-master.toml | --include=config |
dm-worker診断データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| ログ | dm-worker.log | --include=log |
| エラーログ | dm-worker_stderr.log | --include=log |
| コンフィグレーションファイル | dm-work.toml | --include=config |
プロメテウス監視データ
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| すべての指標データ | {metric_name}.json | --include=monitor |
| すべてのアラートデータ | alerts.json | --include=monitor |
| データ型 | エクスポートされたファイル | PingCAPクリニックによるデータ収集パラメータ |
|---|
| カーネルログ | dmesg.log | --include=system |
| システムとハードウェアの基本情報 | insight.json | --include=system |
/etc/security/limits.confシステムの内容 | limits.conf | --include=system |
| カーネルパラメータのリスト | sysctl.conf | --include=system |
ソケットシステム情報( ssコマンドの出力) | ss.txt | --include=system |
ログファイルの分類
--include=log.<type>パラメータを使用して、収集するログの種類を指定できます。
ログの種類:
std : ファイル名にstderr含まれるログファイル。rocksdb : プレフィックスがrocksdb 、サフィックスが.infoログ ファイル。slow : クエリ ログ ファイルが遅い。unknown : 上記のいずれの種類にも一致しないログ ファイル。