ログ編集
TiDBが詳細なログ情報を提供すると、機密データ(ユーザーデータなど)がログに出力され、データのセキュリティリスクが発生する可能性があります。このようなリスクを回避するために、各コンポーネント(TiDB、TiKV、およびPD)は、ログの編集によってユーザーデータ値を保護できる構成項目を提供します。
TiDB側でのログ編集
TiDB側でログ編集を有効にするには、 global.tidb_redact_log
から1
の値を設定します。この構成値のデフォルトは0
です。これは、ログの編集が無効になっていることを意味します。
set
構文を使用して、グローバル変数tidb_redact_log
を設定できます。
set @@global.tidb_redact_log=1;
設定後、新しいセッションで生成されたすべてのログが編集されます。
create table t (a int, unique key (a));
Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)
insert into t values (1),(1);
ERROR 1062 (23000): Duplicate entry '1' for key 'a'
上記のINSERT
ステートメントのエラーログは次のように出力されます。
[2020/10/20 11:45:49.539 +08:00] [INFO] [conn.go:800] ["command dispatched failed"] [conn=5] [connInfo="id:5, addr:127.0.0.1:57222 status:10, collation:utf8_general_ci, user:root"] [command=Query] [status="inTxn:0, autocommit:1"] [sql="insert into t values ( ? ) , ( ? )"] [txn_mode=OPTIMISTIC] [err="[kv:1062]Duplicate entry '?' for key 'a'"]
上記のエラーログから、 tidb_redact_log
を有効にすると?
を使用してすべての機密情報が保護されていることがわかります。このようにして、データセキュリティのリスクが回避されます。
TiKV側でのログ編集
TiKV側でログ編集を有効にするには、 security.redact-info-log
からtrue
の値を設定します。この構成値のデフォルトはfalse
です。これは、ログの編集が無効になっていることを意味します。
PD側のログ編集
PD側でログ編集を有効にするには、 security.redact-info-log
の値を設定しtrue
。この構成値のデフォルトはfalse
です。これは、ログの編集が無効になっていることを意味します。
TiFlash側でのログ編集
TiFlash側でログ編集を有効にするには、tiflash-serverのsecurity.redact_info_log
の値とtiflash-learnerのsecurity.redact-info-log
の値の両方をtrue
に設定します。両方の構成値のデフォルトはfalse
です。これは、ログの編集が無効になっていることを意味します。